グループホームとは?費用、入居条件、おすすめ入居タイミングをプロが解説
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グループホームは、認知症高齢者のケアに特化した小規模の介護施設で、住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスの1つです。認知症の方に合わせた環境が用意されており、認知症介護の知識と技術を持ったスタッフが対応します。
本記事では、グループホームの入居条件や費用、老人ホームとの違いなどを解説します。また「LIFULL 介護」の独自調査を踏まえて、入居のタイミングについてもお届けします。
グループホームとは?
要支援2以上の認知症高齢者を対象とした少人数のユニット制小規模の介護施設です。
サポートを受けながら、家事をスタッフや他の入居者と役割分担して生活します。
グループホームは、認知症の進行を抑えることと、機能維持を目的とした小規模の介護施設です。"ユニット"と呼ばれるグループに分かれ、家事などを役割分担しながら共同生活を行います。1ユニットの定員は最大9名です。
認知症高齢者は環境変化にうまく適応できない場合もあり、家庭的な馴染みのメンバーで生活できるユニット型の生活環境は、認知症ケアに適しています。スタッフも担当制で、それぞれの状況に合わせた認知症ケアが受けられるのも特徴です。
グループホームと障害者グループホームの違い
| 介護保険法の定義 |
|---|
| この法律において「認知症対応型共同生活介護」とは、要介護者であって認知症であるもの(その者の認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者を除く。)について、その共同生活を営むべき住居において、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うことをいう。 |
法律上グループホームには、認知症対応型共同生活介護(根拠法律:介護保険法)と共同生活援助(根拠法律:障害者総合支援法)の2種類があります。
高齢で要介護や要支援の認定を受けている場合は認知症対応型共同生活介護、「身体障害者手帳」「精神障害者保健福祉手帳」「療育手帳」のいずれかを持っている場合は共同生活援助が利用できるグループホームです。
グループホームの費用
| 入居費用 | 0~100万円 |
|---|---|
| 月額費用 | 15万~30万 |

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初期費用
グループホームに入居する際に必要な初期費用として、入居一時金があります。敷金や保証金に当たる費用で、通常は退去時の原状回復費などに充てられます。入居一時金は0〜100万円程度と幅があり、施設の設備などによっても異なります。事前に確認しておきましょう。
月額費用
グループホームでは、家賃や管理費などの居住費、食費などの月額費用も発生します。金額の目安は以下の通りで、詳細な費用は、土地や建物代、食事内容、介護体制などによって異なります。施設によって、おむつ代やその他のサービス料などが加算される場合がある旨に留意しましょう。
| 月額費用合計 | 約15.5万円 |
|---|---|
| 賃料 | 約8万円 |
| 食費 | 約4万円 |
| 水道光熱費 | 約1.5万円 |
| 管理費・その他 | 約2万円 |
グループホームの入居条件
- 65歳以上の高齢者で、「要支援2~要介護5」の認定を受けている方
- 65歳未満の若年性認知症、初老期認知症と診断された、「要支援2~要介護5」の認定を受けている方
- 医師により認知症の診断を受けた方
- 施設と同じ市区町村に住民票がある方
- その他、集団生活に支障のない方(感染症にかかっていない、共同生活に適応できるなど、施設によって設定)
グループホームに入居するには、認知症と診断されていることに加えて、要支援2以上の認定を受けている必要があります。法律上「地域密着型サービス」に該当するため、施設と同じ市区町村に住民票があることも入居条件です。
グループホームで退去勧告されるケースはある?
グループホームは家事などを役割分担しながら共同生活をするため、暴力や暴言、迷惑行為など、共同生活に支障が出てしまう場合は退去を求められる可能性があります。
また、グループホームは看護師配置が義務付けられていません。看護師がいないグループホームでは、医療行為が必要になったときなど、身体状況によっては退去せざるを得ない場合があります。
| グループホームで退去勧告されるケース |
|---|
|
・暴力、暴言、自傷行為 |
グループホームは生活保護を受けていても入れる?
生活保護を受けている方でも、生活保護法による指定を受けているグループホームであれば入居のご相談ができます。
生活保護の方がグループホームを選ぶ際には、下記のことに注意しましょう。なお、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談するのがおすすめです。
| 生活保護の方がグループホームを選ぶ際の注意点 |
|---|
| ・生活保護法の指定を受けているグループホームであるか ・生活保護対応の居室はどれか(グループホーム全体が生活保護に対応している場合と、一部の居室だけ対応しているケースがある) ・グループホームの所在地に住民票があるか(入居したい生活保護対応のグループホームが居住地域と違う場合、住民票を移し、その自治体に生活保護申請をする必要がある) |
グループホームのサービス
介護サービス・認知症ケア
主に食事や排せつ、入浴などの支援や、機能訓練などのサービスを受けます。認知症介護の知識と技術を持った認知症ケアの専門スタッフが、日常生活のサポートからメンタルケアなどを行います。
医療ケア
グループホームの医療体制については、看護師の配置が義務付けられていないこともあり、医療的ケアが必要な人は入居が厳しい場合があります。
しかし、看護師を配置したり、訪問看護ステーションと密に連携したりと、医療体制を整えているところも少しずつ増加しています。
実際は、施設により看護師の勤務時間や訪問頻度が異なるため、医療体制の充実度はまちまちです。検討している施設に問い合わせてみましょう。
| グループホームの医療ケア対応例 |
|---|
| ・入居者の健康管理、日々の観察 ・医療処置の範囲 ・緊急時の対応、オンコール体制の有無(夜間など緊急時に、医師や看護師にいつでも連絡がとれる体制) |
看取り
近年、看取りの体制が整っているグループホームは増加傾向にありますが、対応可否は施設における介護・医療体制の充実度で異なります。看取りは、介護スタッフ、看護師との連携が重要なため、スタッフの確保と教育が必要です。また、協力医療機関の医師が看取りまで実施しているかにも左右されます。
入居を検討しているグループホームが看取りに対応しているかどうかは、パンフレットを確認するほか、施設へ問い合わせる方法が最も確実でしょう。
看取り相談が可能なグループホームを探す食事
サポートを受けながらスタッフと他の入居者と分担して料理を行います。献立決めから入居者が関わるホームもあったり、料理が苦手な人でも問題にないよううまく家電製品が使われていたりと、さまざまな工夫がされています。1日3食が基本で、おやつが出るホームもあります。
グループホームの取材レポートを見るグループホームのメリット
・認知症の症状への対応
・少人数制のアットホームな空間
・住み慣れた環境での生活
・自治体で定められた明確な運営基準
・個室
・有料老人ホームより料金が安い
認知症ケア専門のスタッフのサポートを受けて、家事分担などで自分の役割を持って生活していくため、認知症の進行を遅らせたり和らげる可能性があります。また、グループホームは住民票のある自治体の施設に入居となり、少人数制で関わる人が少ないのも、認知症の方にとって安心できる環境となるでしょう。有料老人ホームより金額が安いことも、メリットのひとつです。

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グループホームのデメリット
・施設の所在地に住民票がないと入居できない
・定員数が少ない
・医療体制が施設ごとに異なる
グループホームは、住民票が同じ市区町村にないといけない、定員数が少ないなど、入居要件が定められています。入居を検討するご家族が遠方にいる場合、住民票を移す必要があります。また、看護師の配置が義務付けられていないため、施設によって医療行為が行えないことも。詳細は施設見学時に確認しましょう。

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グループホームの運営基準
人員体制基準
| 管理者 |
・3年以上認知症の介護従事経験があること |
|---|---|
| 介護職員 |
・日中は利用者3人に1人(常勤換算※) |
| 計画作成担当者 |
・ユニットごとに1人 |
※常勤換算とは:勤務時間の異なる職員を均して「通常何人で働いているか」を計算した数字です。基本的には、「常勤職員の人数」+「(非常勤職員の勤務時間)÷(常勤職員が勤務すべき時間)」で算出します。
定員基準
| ・1ユニット5人以上9人以下 |
運営基準
| ・運営推進会議を設置すること ・外部評価を実施すること ・定期的に避難、救出訓練を実施すること |
施設基準
| ・立地は住宅地など ・居室面積7.43㎡以上の個室が原則 ・居間、食堂、キッチン、浴室、消火設備、その他非常災害に際して必要な設備 |
グループホームでの一日の流れ
|
6:00 起床 |
グループホームにヒアリングした1日のスケジュールです。各ホームによってスケジュールは異なりますので、見学時に確認しましょう。家事や役割分担は、身体状態を考慮しつつ、できることを担当します。全員が家事をこなせるわけではないため、入居者は可能な範囲でお手伝いをお願いされるのが一般的です。
入居者インタビューのレポートグループホームの入居におすすめのタイミング
グループホームへいつ入居するのが良いか、思い悩む方は多くいらっしゃいますが、認知機能の低下が見られた時点で施設入居を決断するのがおすすめです。
以下のグラフは、実際に施設入居をした方のご家族などを対象に、入居のきっかけを調査したデータです。「認知機能の低下」と回答した方は35.1%と2番目に多く、3人に1人が入居を決断していることが読み取れます。日々の見守りやご本人のサポートに限界を感じ始めた場合、入居のタイミングと言えるでしょう。限界を迎える前に準備を進めることで、ご本人もご家族も穏やかな生活を取り戻しやすくなります。

グループホームとその他の介護施設の違い
有料老人ホーム
有料老人ホームは自立・要支援・要介護の方まで相談可能なところが多く、また認知症ではない方も入居できるので、入居条件の幅がグループホームよりも広いです。
介護士が在籍していたり、訪問看護のサービスを受けられる所もあるので、医療面でもグループホームより相談がしやすいでしょう。
施設で用意した食事が提供され、家事の分担がないので、家事が好きではない方は有料老人ホームの方がご希望に合うかもしれません。
有料老人ホームは定員数がグループホームよりも多いので、少人数の環境の方が安心できる方は、グループホームの方が適している可能性があります。

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サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)
サ高住も自立・要支援・要介護の方まで入居の相談ができて、入居している方は要支援や要介護度の低い方が多いです。認知症がなくても入居の相談が可能。こちらも基本的に食事の用意をしてもらえます。
要介護1・2が全体の4割で比較的自由度が高い生活のため、グループホームと比べると、レクなど他の入居者とのコミュニケーションの機会が少ない可能性があります。

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特養(特別養護老人ホーム)
グループホームが入居条件が認知症で要支援2以上なのに比べ、特養は認知症の有無にかかわらず原則要介護3以上が条件です。そのため、特養の方が寝たきりなど介護の状態が重い方が多いです。

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老健(老人保健施設)
老健は、在宅復帰を目的としたリハビリを行う施設です。入居期間が3〜6ヶ月であり、入居を継続する場ではありません。リハビリを専門とした施設のため、理学療法士や作業療法士などのリハビリの有資格者がいたり、機能訓練の設備も充実しています。

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まとめ
住み慣れた土地や地域で暮らしたいという利用者の思いにこたえるグループホーム。利用者のニーズに寄り添うように、充実した設備の施設が日本全国で数多く誕生しています。グループホームの費用相場やサービスの詳細を参考に、よりよい施設選びにお役立てください。
【はじめての方へ】リバースモーゲージ|自宅を活用して入居資金を準備しようイラスト:安里 南美
グループホームについて動画で見る
グループホームについて、「LIFULL 介護」編集長・小菅が動画でご説明します。
この記事の制作者

著者:武谷 美奈子(シニアライフ・コンサルタント)
学習院大学卒 福祉住環境コーディネーター 宅地建物取引士
これまで高齢者住宅の入居相談アドバイザーとして約20,000件以上の高齢者の住まい選びについての相談を受ける。 「高齢者住宅の選び方」「介護と仕事の両立」等介護全般をテーマとしたセミナーの講師をする傍ら、テレビ・新聞・雑誌などでコメンテーターとして活躍。 また日経BP社より共著にて「これで失敗しない!有料老人ホーム賢い選び方」を出版。

監修者:小菅 秀樹(LIFULL介護 編集長/介護施設入居コンサルタント)
有料老人ホームの入居相談員として首都圏を中心に300ヶ所以上の老人ホームを訪問。1500件以上の入居相談をサポートした経験をもつ。介護離職防止対策アドバイザー。「メディアの力で高齢期の常識を変える」を掲げ、介護コンテンツの制作、セミナー登壇。YouTubeやX(旧Twitter)で介護や高齢期の情報発信を行う。2025年7月集英社より「幸せになれる老人ホーム探し~マンガでわかる高齢者施設~」出版。

